ハンガリー狂詩曲

ブダペストに住む思考の軌跡

自転車盗難とヨーロッパ

こちらの画像をご覧ください。

わたしが、ブダペスト中心街を散歩している時に発見して撮影したものです。

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自立する車輪

これがどういう状況かわかりますか。

いくつかアイデアが浮かびます。

まず、ある持ち主がタイヤの置き場所に困って、自転車置き場にタイヤだけをくくりつけているという状況です。

ありそうです。

しかし、こう考える方が自然です。

ある持ち主が、自転車を止めたものの、前輪だけしかくくりつけなかったために、前輪以外のボディー部分が丸ごと盗まれてしまった。

写真の状況ですが、おそらく後者でしょう。

悲しいことです。

ヨーロッパ国対抗自転車泥棒選手権

2015年に「ヨーロッパ国対抗自転車泥棒選手権」が行われたそうです。


European Bike Stealing Championships 2015

犯罪の模様をがっつりと撮影しているので、ある種ドキュメンタリーですね。

非常に興味深いです。

内容ですが、3カ国の都市が選抜されています。

優勝都市ですが、アムステルダム。自転車を放置してから22分で盗難にあいます。

オランダは実は、自転車の生産量が多く、世界でも有数の自転車大国なのです。自転車の利用者が便利なように道路や交通の整備も進んでいるそうです。なのになぜか盗難が多いみたいです。

ヨーロッパ各国の状況

2011年段階で、オランダでは45万件の自転車盗難があり、ドイツでは2014年に34万件と報告があるようです。

これはあくまで、盗難被害を警察に届け出た数で、実際はこの5倍あると、The Community Research and Development Information Service (CORDIS)は見込んでいます。

そのため、実際の盗難は、ヨーロッパ全体では、400万件近くあり、なんと7分間に1回盗難が起こっていると言えます。

盗難被害後に、自転車が戻ってくる確率は2 ~ 3%のようで、ほぼ戻ってこないので盗まれないように注意する必要があります。

ハンガリーはというと、2015年の段階で9056件の自転車盗難があったようです。

日本は、2016年で約24万件だそうです。

まとめ

日本にくらべると、人口が少ないはずのオランダやドイツは、日本より自転車盗難が多いみたいです。

日本では、盗難後に警察に届け出る人は多そうですから、それを考慮してもヨーロッパのいくつかの国では自転車盗難天国のようです。

こうみると、ハンガリーは盗難が少ないようですが、1万件近くありますから、1日に27件程度の自転車盗難はあるということですね。

参考