ハンガリー狂詩曲

ブダペストに住む思考の軌跡

行列式

最近、一定の脳への負荷を確保するのに数学の勉強をしているので行列式の紹介してみましょう。

線形代数は遠い昔に習ったので、脳の奥に眠るニューロンシナプスをズキッと刺激してあげる必要があります。

Sarrus Rule

サルースルールという方法が多分一般的に知られています。

19世紀のフランスの数学者の方法です。


Sarrus Rule | How To Fast Calculate The Determinant of A 3 x 3 Matrix | Linear Algebra

例えば以下の行列式を計算してみましょう。

 \begin{pmatrix}
1&0&4\\
0&2&0\\
4&0&3
\end{pmatrix}

f:id:nektn:20201118060913p:plain
こうやって、こう

これ結構めんどくさいんですよね。

というわけで、行列における基本操作をちょこっと使ってやると面白いことができます。

なにかというと列基本変形ですね。行列の標準形を得るのに使う基本操作の1つです。

行列式の計算中に列基本変形を施しても、行列式の結果に影響しないのです。

つまり、以下のように1行2列目の要素と1行3列目の要素が0にやるようにしてあげると面白いことができます。

説明がややこしいので行列をAとしましょうか。

行列式は本来、以下のように計算するわけですが(M_{ij}は小行列です)

 \begin{align}

detA& = A_{11} M_{11}-A_{12}M_{12}+A_{13}M_{13}

\end{align}

なんと[tex: A{12}]と[tex: A{13}]を0にすると、以下の計算だけで済むのです!

 \begin{align}

detA& = A_{11} M_{11}

\end{align}

というわけで以下のように計算できます。

f:id:nektn:20201118060910p:plain

サルースルールより簡単ですね。これで、行列がregularかsingularが判定し放題です。

参考